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Update on :2021.10.15

D&I活動が、有形無形の財産に。 全ての人が快適に過ごせる、新たな街づくりを推進

三浦重徳さん/柏原育哉さん
NTT都市開発株式会社/株式会社NTTファシリティーズ
ダイバーシティ推進室/総務人事部 労働部門 ダイバーシティ推進室

NTTグループならではの総合力を活用して、新たな街づくりのパートナーを目指すNTTアーバンソリューションズ。NTT都市開発とNTTファシリティーズはその中核を担う会社として、グループ各社と連携し、個性豊かで活力ある街づくりの実現を目指しています。今回はNTT都市開発ダイバーシティ推進室の三浦重徳さんと、NTTファシリティーズ総務人事部ダイバーシティ推進室の柏原育哉さんに、同グールプのダイバーシティ&インクルージョン(以下D&I)についてお伺いしました。
 

三浦重徳さん
NTT都市開発株式会社
ダイバーシティ推進室


NTTコムウェア株式会社でITの営業やコンサルタント部門に勤務し、その経験を買われNTT都市開発株式会社でもIT部門で活躍。2017年に総務部門に転任し、主にCSR推進室で環境業務に従事するとともにシンボルスポーツ社員(パラスポーツ選手)の活動支援広報などを担当。2021年7月からD&I担当に抜擢。

柏原育哉さん
株式会社NTTファシリティーズ
総務人事部 労働部門 ダイバーシティ推進室


入社以来、営業の最前線で活躍。2021年7月に総務人事部に異動しD&I担当に。異動の話を聞いたときには驚いたものの、グループ全体として推進しているダイバーシティを担当することは、学ぶことが多いと考え前向きに取り組んでいる。

 

「街づくりのバリュー」の4つの柱としてのダイバーシティ

 
2019年にNTTグループにおける街づくり事業推進会社として誕生したNTTアーバンソリューションズ株式会社。同社では「街づくりのバリュー」としてコミュニティ、ダイバーシティ、イノベーション、レジリエンスを掲げ、各都市がめざす個性豊かで活力ある街づくりの支援に取り組んでいます。
この実現に向けては、社員一人ひとりの多様な価値観や個性を尊重し活用するダイバーシティ・マネジメントも重要な取り組みであり、経営戦略の柱のひとつとしています。
「もともとNTTグループは、性別や年齢、人種、国籍、障がいの有無などにかかわらず、多様な人材が活躍できる職場づくりに取り組んでおり、NTTアーバンソリューションズグループもNTTグループの一員として、ダイバーシティ推進体制を強化し、女性の活躍推進やLGBTなど性的マイノリティに対する取り組みを推進するなど、誰もが自分らしく生き、働ける組織、社会の実現を目指しています」と熱い想いを語るのは三浦重徳さん。2021年7月にD&I担当に就任したばかりですが、それ以前に同グループに所属するパラスポーツ選手のサポートを担当していた経験を持っています。
「2021年東京パラリンピックにも、当社から出場する選手がおり、コロナ禍の中で全社で応援しようというムードが盛り上がっていました。ハンディキャップを抱えている社員が身近にいることで、オフィスの棚の位地やオフィスの突起物の有無など細かい部分まで意識し、日常を通じて社員一人ひとりがユニバーサルデザインを考えるようになっています」(三浦さん)

その一方で、ダイバーシティの意識醸成に向けての取り組みにも真剣に向き合っています。
「全社員研修の他、新任管理者研修、新卒・中途採用者研修にダイバーシティ研修を導入しています。また、全社員に対してダイバーシティ意識調査を行うことで、社員の意識を把握・分析し課題を抽出、施策の検討や効果測定に活かしています」と柏原育哉さんも自信を持って語ります。

この体制のもと、D&I活動を推進するとともに、社員のワーク・ライフ・マネジメントやキャリア開発の支援、企業文化・風土の改革に向けた啓発活動を進めているそうです。グループ全体でD&Iを推進することで、対外的な効果も表れています。
 

「大手町プレイス」は、 ダイバーシティの取り組みが活かされている

 
 
そのひとつの象徴が、2018年の夏に東京大手町に誕生した超高層ツインビル「大手町プレイス」です。同施設は「人・街・時をつなぐ」をコンセプトとして、大手町最大規模の新たなビジネスセンターとして完成。人・モノ・情報がグローバルにつながる新たな「場」として世界に、ダイバーシティの実現に向けた街づくりの先駆けとして、障がい者の意見を積極的に取り入れたことでも、大きな話題になりました。
「設計・デザインは、誰にでも安全、安心というユニバーサルデザインの観点を重視、それが適材適所に生かされています」(三浦さん)
「大手町プレイス」の場所には、かつて逓信ビルと東京郵政局、国際郵便局という公共性の高いビルが建ち並んでいたこともあり、建設に当たっては、障がい者の意見も積極的に取り込もうと意見交換会が何度も行われたそうです。
「入り口から点字ブロックに誘導され、そのまま進むとエントランスに辿り着き、そこでインターホンを押せば誰かが来てくれて、案内してもらえるようになっています」(三浦さん)
設備と人的対応がうまく結びつけられており、視覚障がい者にとってはうれしい設計といえるでしょう。インターホンの横にはフロアマップが点字で表示されている触地図も設置されています。また、主要な動線の所々にベンチがあり、杖をついて歩いている人も、休憩できるように配慮されています。
「私たちD&I推進室が、直接担当したわけではありませんが、子会社を通してビルの中を障がい者に利用していただいて声を集め、その声を会社にフィードバックした結果が、カタチとして表れたので、誇らしい気持ちで一杯です」(三浦さん)

こうした取り組みはNTTグループ全体としての財産にもなっているそうです。
「弊社はデザインを担当する会社です。最近はダイバーシティの観点をお客様が気にするようになっています。ユニバーサルデザインやD&Iに配慮した設計は、その知識がないとできないので、グループ全体でD&Iに取り組んでいることは有形無形の財産になり、それがお客様への付加価値につながっていると思います。私自身も営業時代、お客様から要望として耳にしていましし、アピール材料としてお客様にもお話をしました」(柏原さん)
 

D&Iに取り組む会社は、社会も社員も大切にする会社

 
現在、日本政府は「SDGs未来都市」を推進しています。SDGsの理念に沿った基本的・総合的取り組みを推進しようとする都市・地域の中から特に、経済・社会・環境の3側面における新しい価値創出を通して持続可能な開発を実現するポテンシャルが高いとして選定された都市・地域のことで、2020年には、東京都豊島区「国際アート・カルチャー都市」、大阪府大阪市「大阪発『大阪ブルー・ オーシャン・ ビジョン』推進プロジェクト」などがSDGsモデル事業に選定されています。こうしたことからも、これからの都市開発に携わる企業にとって、SDGsの理念を取り入れることは必要不可欠なものとなるのは間違いありません。
「これまでD&Iというと女性や障がい者の社会進出に重きが置かれていましたが、SDGsが浸透すれば環境問題、教育問題、ジェンダー、街づくりもすべてがここにつながります。D&Iと共通することも多いので、私たちダイバーシティ推進室としては、これまでのベクトルを変えることなく、一歩一歩前進していくよう努めるのが役目だと思っています」(三浦さん)
「同感です。障がい者だから、LGBTだからではなく、全ての人が快適に過ごせるのはどうすればいいのか。それを社会が作っていくべきだと思います。今はその重要性に社会が気づき出した段階だと思うので、この先どうしたらいいのかを各部署で考えていきたいですね」(柏原さん)

そんなおふたりから就職活動中の読者の方にメッセージをいただきました。
「NTT都市開発は街づくりの企業です。デベロッパーを目指す方の動機はいろいろあると思いますが、D&Iによって活躍の場がさらに広がり、さまざまな人やスキルが必要とされています。少しでも街づくりに興味があるなら、一緒に頑張りましょう」(三浦さん)
「D&Iは多様性を受容することだと思うので、何も特別な人だけのものではなく、私たちにも深く関わってくることです。一人ひとりが生きやすい社会を作る取り組みだと思っています。ですから、D&I活動を推進している会社は、社員を大切にする会社でもあると思います。そんな会社で自分の力を試したいという方は、ぜひNTTファシリティーズグループのドアを叩いてください」(柏原さん)