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Update on :2024.03.14

社員の「自分らしさ」を後押しする3つの柱

門田さん/片岡さん/杉原さん
シティグループ
市場部門市場営業本部/コーポレート・バンキング部門/トレジャリー・アンド・トレード・ソリューションズ オペレーション本部

「成長と経済の発展に寄与する」ことをミッションとし、様々な金融サービスを提供するシティグループ。元々世界各地に拠点を持つグローバルな企業ですが、2016年には日本にてダイバーシティ・カウンシルを立ち上げるなど、さらなる多様化に力を入れています。

シティでは、「シティ・ディスアビリティ」「シティ・プライド」「シティ・ウィメン」この3つの有志団体をカウンシルの「ピラー(柱)」と表現。今回はシティ・ディスアビリティに所属する門田さん、シティ・ウィメンに所属する片岡さん、そして3つのピラーすべてに所属する杉原さんにお話を伺いました。


門田さん(左)
シティグループ
市場部門市場営業本部

大学院を卒業後、米系運用会社に就職。クライアントサービス、機関投資家営業、マルチアセット戦略のインベストメント・スペシャリストなどを担当。その後、2021年にシティグループ証券に入社。現在は市場部門市場営業本部にて、ファンドや仕組債の営業を担当。2023年よりシティ・ディスアビリティのメンバーとしても活動する。


片岡さん(中)
シティグループ
コーポレート・バンキング部門 リレーションシップ・マネージャー

日系金融機関に就職後、シティグループへ入社。オペレーション部門、クライアントサービス部門を経て、現在はコーポレート・バンキング部門にてリレーションシップ・マネージャーとして従事。1児の母であり、シティ・ウィメンのメンバーとしても活動。


杉原さん(右)
シティグループ
トレジャリー・アンド・トレード・ソリューションズオペレーション本部

高校時代をニューヨークで過ごし、帰国し早稲田大学を卒業後、2022年10月に新卒としてシティグループに入社。トレジャリー・アンド・トレード・ソリューションズオペレーション本部にてオンボーディング業務を担当。シティ・プライド、シティ・ウィメン、シティ・ディスアビリティすべてに所属し活動している。



シティでは面接のときから自分らしくいられた


まずは、皆さんのシティグループへの入社の経緯を教えてください。

片岡さん「前職で外部研修を受けた際に、シティの男性社員の方と立ち話をする機会があったのですが、その方は自分の同僚やマネージャーである女性社員に対して、すごく対等な立場でお話されていました。それが新鮮で印象的で、すぐに転職を決めました」

門田さん「私は米系運用会社に新卒で入り、4年目でシティに転職をしました。自分が何のプロフェッショナルになりたいかを考え始めたタイミングであり、今後のことを考えたときに、個人個人の責任が明確で、若手でも重要な仕事を任される、証券会社ならではの環境に挑戦してみたいと思ったことが背景です。シティでの面談を通して、考え方や働き方に共感し、入社を決めました」

門田さんが共感したというシティの考え方、働き方。それはどのようなものだったのでしょうか。

門田さん「運用会社から証券会社への転職というのは、私にとってチャレンジでした。業界が変わり、右も左もわからない状態になるかもしれないという漠然とした不安がありました。面談では、若手や挑戦したい人に対して、それを後押しする姿勢がとても強い会社だなと感じました。当時自分が置かれていた立場や状況を踏まえると、そういった環境に入るのが一番良いと思いました」

杉原さん「私は高校時代に父の仕事の都合で2年間ニューヨークに行っていました。それまではエスカレーター式の女子校に通っており、同じ環境で同じ人たちと過ごしていたので、凝り固まった価値観に制限されているのではないかと、どこかで息苦しさを感じていました。日本出発時点ではほとんど英語が話せませんでしたが、新しい言語を学ぶうちにコミュニケーションがとれる人たちがどんどん増え、自分がどんどん解放されるような感覚がありました。そんな経験から、色々なバックグラウンドを持つ人たちがいる会社、グローバルな仕事ができる会社で働きたいと思うようになりました」

そんな中で出会ったのがシティだったと杉原さんは言います。

杉原さん「色々な会社の面接を受けました。どこの面接でも自分をよく見せようと取り繕っていましたが、シティの面接だけは不思議と肩肘張らず自分らしくいられたんです。ここなら入社後もありのままの自分でいられそうだと感じたので、シティに入社することを決めました」


それでは次に、皆さんのシティでの今の仕事や働き方について教えてください。

片岡さん「オペレーションやクライアントサービスを経て、今は法人のリレーションシップ・マネージャーというポジションに就いています。シティでは経験豊富な上位管理職を『シニア』と呼んでいますが、自分の上司だけでなく、他部署のシニアの皆さんも活躍を後押ししてくれるような風土がシティにはあります。今リレーションシップ・マネージャーというかたちで、お客様に対して会社を代表する立場で働けているのは、シティのこのサポート体制が大きく影響していると思っています。公式の制度だけでなく、カルチャーとしてサポート体制が整っているのが、シティの特徴のひとつだと思います」

門田さん「私は入社以来『クオンツ』を用いた運用戦略の営業に従事しており、これは長い歴史のある金融・証券業界の中では比較的新しいビジネスになります」

クオンツとは、高度な数学的手法を用いて市場や戦略を分析すること。経験や勘などに頼らず、あくまでも数学的に相場を見るのが特徴です。

門田さん「クオンツを用いた運用戦略は今、日本でもマーケット規模が大きくなってきており、シティでも、近年その陣容を拡大してきました。私は運用会社の出身ですが、チームには様々な経験をした人たちが集まっています。お客さまにだけ向き合っているように見える仕事ですが、実は裏側では何度も何度もメンバー同士で話し合って、何か新しいことができないかと模索しています。チームワークの要素はかなり強いですね」

杉原さん「私はオンボーディング部という部署で、主に口座開設や口座のメンテナンスを担当しています。私のチームには、お子さんがいらっしゃる方が多くいて、皆さん時短勤務やハイブリッド型勤務など多様な働き方をされています。働き方については、フレキシブルに対応してもらっていると感じています」



ダイバーシティ・ピラー活動は発見の連続


続いてお伺いしたのは、ピラー活動について。皆さんはなぜ、ピラー活動に参加しようと思ったのでしょうか。

片岡さん「私はシティ・ウィメンに所属していますが、もともとは女性に焦点を当てたピラーは必要ないと思っていた人間でした。たまたまピラー活動に参加していた方が海外勤務になり、日本から離れることになったんです。近しい友人でもあったので、代わりにこのロールを引き受けてくれないかということで、参加したのがきっかけでした。日本における管理職の女性割合は4割以上ですが、やはり役員の構成などには明確な男女差があります。ピラー活動を実際にやってみて、その意義や、他部署のメンバーとの交流する楽しさが見えてきました」

シティ・ウィメンではどのような活動をされているのでしょうか。

片岡さん「ネットワーキングセッションやイベントの開催、他社との意見交換会など女性の活躍を後押しできるように、様々な機会を設けています。例えば女性がさらに上のポジションを目指すにあたり、障がいになっているものは何なのか。制度上の問題なのか、個人的な感情なのか。様々なイベントやミーティングを通してそれを洗いだし、制度的に会社として必要なものがあるのであれば、人事に伝えています」

門田さんがシティ・ディスアビリティに参加するようになったのも、片岡さん同様に「たまたま」だったと言います。

門田さん「ディスアビリティの中にもチームが細かく分かれていて、私はその中の手話のチームに所属しています。きっかけは本当に偶然で、となりのとなりのチームの人たちの近くを通ったら、手話口座の話をしているのが聞こえたんです。『そんなのあるんですね』って話に入ったら、『一緒にやってみようよ』って誘ってもらえて。当時手話については、テレビで見たことがあったぐらいの知識でした」

そして門田さんもまた、実際のピラー活動を通じてその楽しさに気がついたのだとか。

門田さん「今はスマホを見せれば耳が不自由な方とコミュニケーションがとれる時代です。スマホだけじゃなく、手話に変わる伝達手段も増えています。でも面白いなと思ったのは、手話って手の形だけじゃなくて、口の動きや表情もすごく重要なんです。例えば同じ手の形でも、表情によって別のニュアンスになる。手話口座に参加するようになって、初めてそれを知りました。表情を豊かにすることは、自分たちにとっても重要なんだろうなと思いますね。普段の生活に通ずるような発見も、ピラー活動にはあるんです」


杉原さんはシティにある3つのピラーのすべてに所属していると言います。

杉原さん「ピラー活動があることは、入社直後のオリエンテーションで知りました。最初に所属したのはシティ・プライドです。アメリカから戻ってきて、日本はまだまだLGBTQ+の方達への配慮が足りないのを感じていました。そういう組織に所属して、誰もが過ごしやすい職場や社会づくりに貢献したいと思いました。プライドに関しては、オリエンテーションの時点で所属を決めていました。プライドでは様々なイベントに参加していますが、一番大きなものでいうと、年に1度の東京レインボープライドになると思います。私も去年初めて参加しました」

ウィメンとディスアビリティには、どのような経緯で所属することになったのでしょうか。

杉原さん「ウィメンもディスアビリティも頻繁にイベントを開催していて、それは所属していなくても参加することができます。イベント参加を通じてここにも所属したいなという感じで、気がついたら全部に所属していました」

実際にピラー活動をしてみて、皆さんはどのような変化を感じていますか。

片岡さん「今まで4名のメンターをつけてもらった経験があります。メンターとの会話の中で自分の中で今まで思ってもいなかった目標が生まれたり、自分には無理だと思っていたことが次の目標になっていたりするプロセスを体感できました。それはやはりピラー活動を通じて、職務で活躍されている女性であったり、後押ししてくださる男性社員との交流の中で培われたものかなと思います」

杉原さん「シティは東京にオフィスが2拠点あり、私は普段新宿のオフィスにいるのですが、ピラー活動のおかげで月に1、2回は大手町のオフィスにも行くようになりました。色んな人とコミュニケーション連絡をとって、何かあったときに連絡をとりやすい環境を築いておくというのは、意識しているところです」

片岡さん「私もピラー活動を通じて知り合った方に電話やメールで相談することがあります。知らない人に電話する、メールするってすごく難しい部分があると思うんですね。ピラー活動は普段接点のない社内の人や社外の人とお知り合いになる良い機会にもなっています」

杉原さん「『これがやりたい!』という明確な目的がなくても、とりあえず『ちょっとやってみようかな』と軽い気持ちでまず参加してもらうことが大事なのかなと思っています。私もイベントがある度にまわりに告知をしているのですが、この前は上司の上司にあたる方が興味を持ってくれて、ディスアビリティピラーに参加してくれました。こうやって色んな人に勧めていけたらいいなと思っています」


では最後に、お三方から読者の皆様へのメッセージをお願いいたします。

片岡さん「入社するときに求められるスキルというのはすごくベーシックなもので、そこで採用される人たちというのは横並びで同じようなスキルを持っています。そこから社会人生活をおくる中で、そのスキルは未知数に伸びる可能性を持っています。そしてグッと伸びる要因は、社会人生活で出会う上司や人間関係にあると思っています。まずやってみる。わからなかったら聞いてみる。うまくできたら力を貸してくれた人に感謝の気持ちを伝える。またもうちょっとだけ高い目標を立てる。それを繰り返していくと、若手時代には想像もできなかったことができるようになっていたり、自分を推してくれる方との出会いにも恵まれると思います」

門田さん「やっぱり学生が社会人の世界を幅広く細かく見ようとするのは難しいと思います。私自身も、学生時代に想像していた金融業界と今感じている金融業界は少し違ったりしています。自分で調べれば全部わかると思わないで、説明会などで社員と話す機会があれば、自分をさらけ出して積極的に会話をしてほしいと思います。社員は色んな経験をしているし、色んな人を見てきています。『こういう性格の人はこういう仕事がむいている』とか『こういう性格の人は多分この仕事はやめたほうがいい』とか、業務内容だけでなく、パーソナリティに関する部分もわかっています。説明会や面接で『自分はこういう人です』とちゃんと伝えていくと、自分が本当に興味のあることややりたい仕事が見えてくると思います。優秀な人と思われたい、調べてきたことをアピールしたいという気持ちもあると思いますが、お互いがお互いを知る場としてそういう機会を活用したほうが、良いキャリアに直結すると思います」

杉原さん「やっぱり、自分らしくいられるってとても大切なことだと思います。求められていることを理解することも大切ですが、その上で自分を見せることができる環境かどうかを念頭に置いて、就職先を選んでほしいです。そしてもしダメだったとしても、もう1回やればいい。一度入社したら、ずっとそこにいなければいけないというわけではありません。自分に必要以上のプレッシャーをかけずに、就職活動をしてほしいなと思います」






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