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Update on :2023.11.27

「我が信条(Our Credo)」に基づくDE&Iの精神

兼田 真波 さん
ジョンソン・エンド・ジョンソン日本法人グループ
人事部

「我が信条(Our Credo)」- ジョンソン・エンド・ジョンソン(以下J&J)が掲げる経営理念には、次のように書かれています。「社員一人ひとりが個人として尊重され、受け入れられる職場環境を提供しなければならない。社員の多様性と尊厳が尊重され、その価値が認められなければならない。社員は安心して従事できなければならず、仕事を通して目的意識と達成感を得られなければならない。待遇は公正かつ適切でなければならず、働く環境は清潔で、整理整頓され、かつ安全でなければならない。」

「ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン(以下DE&I)」は、会社設立以来130年以上にわたってJ&Jの文化の中核を担っている価値観であり、我が信条にも根付いている考え方です。

この我が信条に共感してJ&J入社を志し、現在入社7年目、我が信条と共にある兼田さんにお話しを伺いました。


兼田 真波さん
ジョンソン・エンド・ジョンソン日本法人グループ
人事部


2017年に新卒として入社。現在7年目。人事部に所属し、主に国内の中途採用を担当する一方で、DE&Iカウンシルメンバーとしても活躍する。


自分らしくいられる場所を求めて


兼田さん「私は2017年の4月に新卒でJ &Jに入社しました。最初は医療機器部門に配属され、九州で3年間営業として活動していました。人事部に異動になったのは、2020年のことです。異動した当初は採用ではなく、人事部プロジェクトのリードを担当していました。現在のように採用に関わるようになったのは、2021年の7月からです」

兼田さんはなぜ、J&Jで働きたいと思ったのでしょうか。

兼田さん「就職活動をする中で、まず条件にしたのが『3年で成長できる企業であること』、『自分らしくいられる企業であること』の2点でした。J&Jは、年次に関わらず、自分で担当テリトリーと裁量権を持って働ける会社です。最初の条件にマッチしていると思いました」

そして、自分らしくいられる場所。兼田さんがそれを求めるようになったのは、高校時代の経験がきっかけだったと言います。

兼田さん「高校1年生のときに、周りに馴染むことができなかったんです。1日誰とも話さずに、家に帰ることもありました。本当にしんどくて、学校をやめるか何度も悩んで、結局逃げるように1年間ニュージーランドに留学しました。でもそこで様々なバックグラウンドを持つ人たちと出会い、私からクラスメイトを避け、受け入れないようにしていたことに気がつきました。高校3年時に日本に帰ってきてからは、友達もできて、最高の日々を送ることができました。今思えば大した話ではありませんが、当時は人生で一番辛い時期でした。そういった体験から、この先の人生、自分らしく生きられる場所を選んでいこうと決めたんです。仕事でもプライベートでも、ずっと叶えていきたいと思っています」



ではなぜ、J&Jが自分らしくいられる場所だと感じたのでしょうか。

兼田さん「企業のリサーチ中に、私たちの経営羅針盤である『我が信条(Our Credo)』を見たんです。そこには社員一人ひとりの個性を尊重すると明記されていました。そして、我が信条が建前ではないことを、就職活動を通じて出会った社員の方々からも感じることができました。ここなら、私も自分らしく働けると思いました」

兼田さんは今、人事部に所属されています。営業から人事に異動になったのは、兼田さんの希望だったのでしょうか。

兼田さん「はい。J&Jには社内公募制があるので、それを利用して自ら手をあげました。大学時代は教育を専攻していて、一時は教員を目指していたこともあったんです。教員から一般企業への就職に方針を変えてからは、人材教育に関われる人事として働きたいと思っていました。入社時から『私は人事部に行きます』と言いながら、営業をしていました(笑)」

そして兼田さんは人事の他に、「ジャパンDE&Iカウンシル」のPMO(プロジェクトマネジメントオフィス)も兼業されています。こちらはどういったグループなのでしょうか。

兼田さん「元々は人事部プロジェクトの一環で、徐々に全社を巻き込むようになったと聞いています。現在の構成メンバーは、社長、人事部長、各事業領域のDE&Iチャンピオン、各ERG(エンプロイーリソースグループ、社員の自発的なグループ)のリードの方々。私は今年からPMOを務めるようになりました」

ジャパンDE&Iカウンシルには、どんな役割があるのでしょうか。

兼田さん「J&Jでは創業当時からDE&Iの精神を大切にしています。推進活動にしても、カウンシルが立ち上がる前から、全社や各事業部で行われてきました。カウンシルではそれぞれの活動の把握やコラボレーション促進、ベストプラクティスなどの情報交換を定期的に行っています」

「J&JのDE&Iは、さまざまな角度から全社員で進めています」と兼田さん。

兼田さん「経営層は、DE&Iを重要な経営戦略の一つとして活動への参加や社内外への発信も継続的に行っています。各部署でも、それぞれのニーズに合わせてDE&Iの活動を推進しています。人事部としても制度や研修の充実を図っています。またERGの活動も活発です。このようにさまざまな角度から、全社員でDE&Iを推進しています」



DE&Iを通してビジネスにインパクトをもたらす


そしてJ&JにとってのDE&Iを、兼田さんはこう説明します。

兼田さん「弊社のDE&Iへの精神は、我が信条を抜きには語れません。社員の個性を活かす、尊重するという社としての社会的責任が、まず根本にあるんです。そして我が信条には、その社員への責任の前に、顧客への責任が書かれています。私たちは社員一人ひとりを大切にすることで、その先にイノベーションが生まれ、ひいてはヘルスケアに良い影響をもたらすと考えています」

では具体的な取り組みとして、最近ではどんなものがありましたか。

兼田さん「DE&Iキャラバンという、社員にDE&Iを自分ごとと捉えてもらうためのイベントを行いました。このイベントは毎年開催されているのですが、本社発信ゆえ、これまでは本社の人向けのようになってしまっていました。その課題を解決すべく、今回は4地域を行脚し、これまで参加できていなかった方にもアプローチをしたんです」

自分らしくいられる場所を求め、J&Jにたどり着いた兼田さん。その兼田さんは今、誰かの自分らしくいられる場所をつくるために、汗を流しています。

兼田さん「イベントは対面とオンラインのハイブリット形式で行ったのですが、対面で参加された方のうち85%以上が、こういったイベントに初めて参加した方でした。『イベントの存在は知っていたが、本社のイベントだと思っていた』という意見もありました。今回は狙い通りのターゲットにリーチできましたが、まだまだ参加できていない方はいますし、新規入社者もいますので、今後も続く活動だと思っています」



他にも印象的なイベントや取り組みがあれば教えてください。

兼田さん「今年、4年ぶりに『ファミリーデー』というイベントを行いました。我が信条には、社員だけでなくその家族についても、『社員が家族に対する責任および個人としての責任を果たすことができるよう、配慮しなければならない。』と書かれています。このイベントは、家族やパートナーに働いている姿や製品を紹介し、J&Jのことを知ってもらおうというものです。手術服を着て医療機器を使った手術体験をしたり、社長と名刺交換をしたり、タトゥーシールを貼ったり…ブースの数は47、参加者は社員を含め1000名という大イベントとなりました。そしてイベント後のアンケートでは、99.9%の方に『満足』と、70%以上の方に『非常に満足』という評価をいただきました。活動のやりがいを感じましたね」

ERGごとのイベントも頻繁に行われていると兼田さんは続けます。

兼田さん「国内のERGは全部で4つあり、それぞれが3ヶ月に1回ぐらいのペースでイベントを開催しています。なので、1ヶ月に1回はどこかのERGがイベントをやっているイメージですね。イベントの情報については、メールやオンラインの社内掲示板などで告知されています」

経営陣から従業員まで、積極的にDE&I活動に取り組むJ&J。そのゴールは、どんなところにあるのでしょうか。

兼田さん「すべての人が居場所を感じられるインクルージョンカルチャーをグローバル全体で推進すること。地域社会のダイバーシティを反映した組織を構築すること。全ての人が公正に機会と成果を得られるように、人材とビジネスプロセスを変革すること。イノベーションと成長を促進し、私たちのビジネスにおいて世界中の多様な市場・顧客へ貢献すること。私たちの最終的なゴールは、DE&Iを通じてビジネスにインパクトをもたらすことです。その実現のために、以上の4つのことを叶えなければならないと考えています」

では最後に、この記事をご覧の読者の皆様へのメッセージをお願いいたします。

兼田さん「入社後の新卒研修で、聞かれたことが2つあります。それが『絶対ゆずれないポイントはなんですか』と『叶わないと嫌になることはなんですか』でした。就活中は自己分析という言葉がよく出てきますが、実はそんなにいっぱい見つける必要はないと思います。1つ目のポイントにあたることがなるべく多く起こるところ。2つめがなるべく起こらないところ、もしくは起こっても逃げられる選択肢があるところ。この2つをおさえておけば、マッチ度は上がるはずです。就職活動中はストレスを感じることも多いものですが、自分らしさを再確認できるチャンスでもあると思います」


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