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Update on :2023.03.01

D&Iは「価値創造、イノベーション、競争力の源泉」

永井恵子さん
住友商事株式会社
グローバル人材マネジメント部 グローバル人材マネジメントチーム長

グローバルに幅広いビジネスフィールドにおいて事業を展開する住友商事グループ。その中でDiversity & Inclusion(以下、D&I)に取り組む永井様にお話をお伺いしました。
 

永井 恵子(ながい けいこ)さん
住友商事株式会社
グローバル人材マネジメント部 グローバル人材マネジメントチーム長

住友商事に新卒入社後、一貫して人事畑を歩む。具体的には、人事制度改定プロジェクト、個別人事、グローバルモビリティ、新卒採用、また、事業会社出向のうえ同社人事制度改革を担当。
海外では、米国ニューヨークに駐在し、米州全域の人事を担当。現在は、グローバル人材マネジメント部にて、グローバル人事全般・グローバルD&Iの推進、エンゲージメント向上プロジェクトの推進、人事領域での国内外事業会社支援を行っている。
 

経営戦略としてD&I推進に取り組む

 
御社がD&I推進に取り組む理由や背景、理念を教えてください。

「住友商事グループを取り巻くビジネス環境はめまぐるしく変わっており、事業を展開する地域・分野・ビジネスモデルも多様化が進んでいます。その中で、当社グループが変化に対応し、持続的に発展していくためには、経営戦略としてのD&Iが不可欠です。
そのため、当社グループでは、「グローバル人材マネジメントポリシー」において、D&Iを「価値創造、イノベーション、競争力の源泉」と位置づけ、D&Iを妨げるあらゆるバリアの撤廃を進め、「知のミックス」を活かしてビジョンを実現できるよう、様々な取り組みを進めています。

中期経営計画 「SHIFT 2023」 においても、このポリシーを踏まえたD&Iを推進するために、人材マネジメントの強化に取り組んでおり、当社グループ全体の人材の多様性、特に一人ひとりの「強み」に焦点を当て、その力を組み合わせることによって、「成長戦略の推進」をさらに進めています。

もちろん、その前提としては、Inclusion、つまり、一人ひとりの個性をしっかりと認め、そのちがいを尊重し、受け容れ、さらに競争力の源泉として活かしていくというマインドと、その実践が不可欠です。
また、Diversityといっても、国籍、性別、年齢、性的指向、性自認等、属性によってInclusionを妨げる制度や仕組みの撤廃だけではなく、異なる意見や考え方・発想、価値観、能力、スキル、経験や心理的な壁に基づくアンコンシャスバイアスをなくすことも含む、「深層的」なDiversityに焦点を当てることも大切です。
それぞれの様々な「ちがい」をリスペクトしながら、多様多彩な仲間と、志・理念・ビジョンを共有し、知を出し合い、徹底した議論を通じ、あるべき方向性を見出したうえで決断することが重要であり、これを、全員が協力する形で実行することを目指しています。」
 

組織パフォーマンスの最大化を目指して

 
御社のD&I施策について代表的なもの、最新のもの、特徴的なもの等を具体的に2〜3個ほど教えてください。

「当社は、2021年度に導入した新人事制度を軸に、人材の確保・育成、配置・登用等の各局面で、個々人が最大限に力を発揮できる、働く環境整備に取り組んでいます。また、管理職層には職務等級制度を導入して、個々人の属性に捉われず、専門性やスキルを重視したベストタレントの最適配置を通じて、組織パフォーマンスの最大化を目指しています。
具体的な環境整備としては、まず、D&Iの理解浸透・定着に向けた啓発活動の一環として、2021年度から「Diversity Weeks」 としてD&I関連プログラムを展開する期間を設け、社長・経営陣からのメッセージ発信や、外部講師を起用した各種セミナーや社員座談会などを開催しており、2022年度も3月に開催します。この活動に加え、社外取締役が講師として登壇するD&I関連のセミナーや、パネルディスカッションイベントも実施しており、役職員の意識・行動改革を推進しています。

また、日本では、女性の活躍推進を特に重要な柱と捉えており、ライフイベントとキャリア形成の両立支援の観点から、法定を上回る水準での各種制度の整備など、『ハード面』の充実化に加えて、長時間労働の是正や有給休暇取得の促進、社員の意識改革など、『ソフト面』の取り組みを同時に推進し、出産・育児を経ても会社で活躍できるような環境整備を行っています。」

D&I推進をすることで、社内風土や雰囲気の変化はありましたか?

「啓発活動を通じて、役職員におけるD&I推進の重要性への理解は進んだと評価しています。これからは、D&I推進が「価値創造、イノベーション、競争力向上」に繋がる、という腹落ち感をさらに進めることが大切だと考えています。」
 

グローバルベースでの適所・適材を推進

 
今後のD&I推進の予定や方針について教えてください。

「D&I推進によって、今後も引き続き、新たな価値創造、イノベーション、競争力の向上、に繋げていきます。

先ほどお話しした施策以外では、目指す姿に向けた通過点の一つとして、2030年における女性活躍推進の目標値を策定し、開示している点が挙げられます。
当社で活躍する女性の人数は着実に増加しつつあり、グローバルベースでも活躍の場を拡げています。ですが、様々な領域でプロフェッショナルとして活躍する女性を継続して育成・輩出しなければ目標の達成は難しいため、目標の実現に向けて、採用の強化や、中長期視点での意識的な育成・登用を推進しています。

また、ポテンシャルの高い人材を惹きつけ、その力を最大限引き出すために、グローバル連結ベースでの適所・適材を推進しており、海外拠点間の積極的な人材交流や、次世代・次々世代までの育成計画を策定することで、キーポジションへの優秀な海外人材の登用も進めています。」

D&I推進で最終的に目指すところやゴールについて教えてください。

「当社グループの成長戦略の推進にあたって、グローバル連結ベースでの適所・適材、戦略的な人材登用や育成・組織づくり、そして、それを支える文化を醸成してきており、グローバル人材マネジメントポリシーに掲げるビジョンのもと、新たな価値を創造し、持続可能な社会の実現に貢献していきます。」
 

D&Iのさらなる加速に向けて

 
御社のD&Iに関する考え方で個人的に共感する所と、その理由を教えてください。

「D&Iを、社会的価値、つまり、理想的社会の実現に向けて欠かせないものと捉えると同時に、『価値創造、イノベーション、競争力の源泉』として経済的価値を生み出すために必要なもの、と位置付けている点に共感しています。
環境、社会、ガバナンスやSDGsの観点から、企業としての社会的価値を求める活動は必須のことだと考えています。そして、それを重視しつつ、D&Iを、競争力の源泉としている点は、役職員にとっても、D&I推進に対する理解を深める手がかりになっていると思います。」

D&I推進に担当者さまとして取り組む中で、嬉しかったこと、印象に残っていることを教えてください。

「当社においてD&Iは、従来から存在していた概念です。これをさらに加速させていくために、様々な社内啓発活動を継続してきたことによって、D&Iの意義が、全社に浸透していっていることを実感しています。具体的には、全役職員向けのD&I浸透状況確認アンケートや、役職員からの声などで確認できるようになっており、それは、担当として非常に嬉しく思っています。」
 

自分自身の価値観を大切に

 
「自分らしくはたらく」を軸に仕事を選びたい、学生、第二新卒を中心とする求職者へのメッセージをお願いします。

「あらゆる多様性が活かされる組織は、その要件として、『自分の意見を伝えても、リーダーや周囲の人が受け容れてくれる安心感がある』という心理的安全性の担保が欠かせません。当社では、リーダーのみならず、その組織を構成するメンバーが常に、この『心理的安全性』の醸成を意識して、皆で組織を創る、皆の働く『場』を創る、という意識を持っています。
就職活動中の皆さんにおかれても、自分自身の価値観を大事にして、自身の考えを積極的に発信していくことによって、ここが自分を活かせる場所なのだ、と思える場所を、見つけて欲しいと思います。そして、それが、当社であったら、さらに嬉しく思います。」
 





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